ワーグナー/序夜と3日間の舞台祭典劇「ニーベルングの指環」全曲
楽劇「ラインの黄金」1984年6月11日
楽劇「ワルキューレ」1985年10月12日
楽劇「ジークフリート」1986年4月19日
楽劇「神々の黄昏」1987年10月3日
ソプラノ : 豊田喜代美/渡辺美佐子/清水まり/釜洞裕子/柳澤涼子/菊地貴子/桑田葉子/福成紀美子
メゾ・ソプラノ : 西 明美/辻 宥子/西松甫味子/秋葉京子/牧川典子/上泉りく子/永井和子/大藤裕子/妻鳥純子/加納里美
アルト : 奥本とも
テノール : 大野徹也/篠崎義昭/種井靜夫
バリトン : 多田羅迪夫/勝部 太/牧野正人
バス・バリトン : 池田直樹
バス : 高橋啓三/岸本力
晋友会合唱団 関屋晋 合唱指揮
朝比奈隆 指揮 新日本フィルハーモニー交響楽団
東京文化会館 ライヴ録音
FOCD9375/86(12CD) 定価¥10,000(税抜価格¥9,524)
1984-87年に朝比奈隆と新日本フィルを中心に演奏されたワーグナーの「ニーベルングの指環」。数ある朝比奈の録音のなかでも伝説となっていたこの名演が、最新DSDリマスタリングにより12枚組のCDとして甦ります。
この演奏はフォンテックがライヴ収録し、1988年のリテイクを経て、同年山野楽器創立100周年の記念CDとして同社より発売されました。そして朝比奈生誕100年を記念して、フォンテックからリマスタリング盤の再登場です。
朝比奈は生前<「指環」は生涯の思い出です>と語っていました。しかし、巨匠の追憶のみならず、日本人演奏家による初の「指環ツィクルス」であり、しかも「神々の黄昏」は、演奏会形式ながら日本初演だったのです。
それから20年。ベルリン・ドイツ・オペラ、新国立劇場による<トーキョー・リング>、ベルリン国立歌劇場、飯守/シティ・フィルによるセミ・ステージ公演が続き、日本の聴衆にとって「指環」をとりまく環境は変化してきました。
この現在の視点で朝比奈の「指環」をもう一度聴いてみる --- 書かれたすべての音符を忠実に演奏し、ひたすら音楽の力を信じるという朝比奈の流儀は、「指環」という栄華盛衰から崩壊への物語を大河小説の如き雄渾な筆致で描き、「音」のみによるワーグナーの存在意義を明らかにします。
巨匠が述懐した〈朝比奈芸術の頂点〉―生誕100年記念のピークです。